スキフラワーファームさん(長野県)
お花と真摯に向き合う、完全無農薬栽培
農薬被害をきっかけに、独学で身につけた有機栽培
これらはわなびやオープニングのご来場者様へお配りしスプレーカーネーション。「1ヶ月も咲いてました!」と驚きの声をたくさん頂きました。 とてもお天気の良い取材日和、車で長野県佐久市にあるSuki Flower Farmさんに伺いました。
Suki Flower Farmさんは、カーネーション・マリーゴールド・葉ボタン・アネモネなど約20種のお花を完全無農薬・無化学肥料で栽培している農家さん。園主の鈴木さんはもともと東京でサラリーマンをされていたのですが、2004年に佐久市に移り住み、昔からの念願だったお花の栽培を始めたのだそうです。しかし農薬により命に関わるような被害を受けてしまい、農薬を使うことの出来ない体になってしまったのです。
それでもお花の栽培を続けたいと思っていた鈴木さんが考えたのがお花の有機栽培でした。その当時はお花の有機栽培に取り組んでいる人は他に見つけることができず、有機野菜を栽培している方のもとに自ら通って勉強を重ねたそうです。そのため有機野菜の栽培方法のお花への応用はほとんどが独学。有機野菜を栽培している農家の方は、長年の経験で培った勘や感覚を頼りに栽培をされる方が多いのですが、鈴木さんは科学と計算による緻密な取り組みをされている印象を受けました。
例えば月に一度欠かさず行っている土壌分析。ハウスの数カ所から土を取り、どの場所に何の栄養や成分が不足しているのかを調べるのです。そして不足している栄養を的確に施し、土壌分析の結果をもとに作付け計画も行っています。
「農業は物理化学。裏付けが出来るんです」
そう笑いながらお話してくれた鈴木さん。植えられている種や苗も定規で計ったみたいに真っすぐに並んでいて、とても丁寧で真摯にお花と向き合っておられることがよく分かります。
珍しい品種のカーネーション、オーガニック栽培の綿花も
とても珍しい、国産のオーガニックコットンです。ピンクのお花が咲いていました。 佐久はとても寒い地域で、真冬には-10℃以下になることもあるそうです。でも暖房は凍らない程度に少し焚くだけ。そうすることで冬は寒さに強い冬の花を、夏は暑さに強い夏の花を作ることができるそうです。野に咲く花、原種に近い花の方が育てやすいともおっしゃっていました。
カーネーションは私が今まであまり見たことのない品種ばかりでした。中にはとてもいい香りのするものもあってびっくり。農薬を使っていないため、食用として買ってくれる方も多いそうです。アネモネは今回初めて挑戦しているそうで、ハウスの一角に作った育苗スペースに種が撒かれていました。アネモネは球根から育てることが一般的なので、種から栽培しているのは新鮮な光景でした。
さらにハウスの中には一際大きく目を引く、天井まで届かんばかりの巨大な綿花もありました。ドライフラワーではよく見かけますが、土に根を張った綿花はとても貴重で珍しいものです。しかもオーガニック栽培での綿花。渋く綺麗な赤いつぼみをたくさんつけていました。
鈴木さんの熱い想いに、心を打たれた3年前の出会い
鈴木さんはお花の有機栽培をいち早く始められた第一人者の方で、私が初めてお会いしたのは約3年前。MPSという花に対しての環境認証が日本で行われることを知り、その展示会に赴いた時にたまたまブースにいらしてお話ができたのが鈴木さんだったのです。
「お花にオーガニックの基準はまだないけれど、野菜の有機JAS規格で作っているんです」
当時鈴木さんはそうおっしゃっていて、その熱意にとても感動したことをよく憶えています。
現在鈴木さんは出荷作業のほか、勉強会や展示会があれば東京に足を運んでいるそうです。取材も多いようでお忙しい毎日なのでしょうが、そんなことを全く感じさせない明るい笑顔と冗談まじりで、たくさんお話を聞かせて頂きました。栽培はとても緻密な計画のもとに行っているけれど、鈴木さん自身はとてもお茶目でゆったりしたと方でした。鈴木さんとお会いするなり人見知り真っ最中の娘が大泣きしてしまい、お話の最中もほとんど泣いていましたが、それにも笑っていて下さいました。
本当にありがとうございました。心から感謝いたします。

園主・鈴木さん
information.
Suki Flower Farm
ADD:長野県
MAIL:ringring@busidan.net
URL:http://busidan.net/ringring/
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